CASA(7196)の分析

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久々に記事を書きます。

 

相場は、とても堅調ですが、どこまで着いていくべきなのか難しいところです。日本人はあまり経験したことのない相場で居心地が悪いですが、とりあえず無心で株を放置。握力を試しています。

 

ちょっと頭の整理もかねて、CASA(7196)を分析してみたので、ご参考まで。

 

 

 

1.CASAに対する評価ポイント

 

CASAの事業については有報から抜粋ですが以下の通り。

家賃保証の会社で、比較的業界大手に位置づけされます。

 

当社は、10ヶ所の事業拠点(東京、札幌、仙台、千葉、静岡、名古屋、大阪、岡山、高松、福岡)を設けており、 これらの事業拠点において、約20,000店舗(平成29年8月末現在)からなる6,910社の代理店を活用して、家賃債務保証サービスの提供を全国的に展開しております。※1

 

 〇注目した点(調べようと思った点)は以下の通り

①利益率が高いビジネス 営業利益率15%を超える

②家賃保証という比較的わかりやすく、今後もニーズがありそうなビジネスをしている

(人口は減るが、世帯数は増加している。さらに保証人に困るひとり身の増加)

③同業他社より比較的PERが低い

 

 

1.売上推移と現在の各種指標について

 

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 ※2

 

平成28年1月期と平成29年1月期については、12%ずつ伸びている状況でしたが、平成30年1月期(今期)については3%強の約83億円の売上を目指しています。

詳しくは下の表なんですが、売上は伸びているのに、利益は伸び悩み。ここは後で解説。

 

決算期 売上高 営業益 経常益 最終益
2015.01 6,389 1,615 1,219
2016.01 7,139 1,561 1,700 875
2017.01 8,022 1,168 1,263 632
  予  2018.01 8,315 1,259 1,303 805

 

今期の予想EPSが148.5円なので、現在の株価2,267円で計算するとPER15倍配当利回2%程度の株価となっています。

 

TOPIXのPERが17倍、予想配当利回りが1.7%程度(平成30年1月10日現在)なので、CASAは若干ですが割安な状況です。

 

話を整理すると、売上は過去急成長したのちに、直近は、緩やかな成長になっている。

利益は、3期前が最高で、厳しかった利益も今期底打ちしつつあるという感じでしょうか。

 

グラフにするとこんな感じですね。

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2.営業利益率の分解(有償債権と引当金)

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あまり見栄えのしない表になってしまいましたが、利益率の低下は、原価か販管費、もしくは両方が問題になることが多いですが、今回のCASAのケースは、原価率の上昇です。

 

目論見書にも記載があります。

主な要因は、営業活動により代理店等への支払手数料が148,224千円増加(同23.3%増)、家主が賃借人に対して提起する明渡訴訟件数の増加に伴い当社が家主に保証する訴訟費用が247,442千円増加(同134.5%増)及び求償債権が増加し貸倒引当金を積み増したため貸倒引当金繰入額が572,010千円増加(同78.0%増)したこと等によるものであります。※3

 

今回は販管費は抑えられているので、原価が営業利益の押し下げ要因となっています。ちょっと難しい言葉が多いのですが、つまるところあまり質のよくないお客様による貸倒が増加により、費用が急増した。特に貸倒引当金が急増しています。

 

求償債権と貸倒引当金の推移をみていくとこの流れはわかるのですが、直近は改善傾向にあります。直近の3か月間、3Qの会計期間においては、原価率が32%となっています。貸倒引当金については、ほぼ2Qと同水準まで落ち着いており、求償債権自体も若干ですが減少となっています。

 

IRの方と少しだけ話をしたのですが、前期までは売上急増もあり、現場が混乱していた。ただ、今期は改善傾向にあるとのことでした。

 

個人的な推測ですが、売上増加を急ぐより利益重視の姿勢に変更しつつあるんじゃないかと考えています。12%の売上増から3%程度の売上増を今期見込んでいるのもこういった観点からかなと。

 

キャッシュフロー計算書をみても、今期はFCFがプラスになっており、資金繰りも楽になっています。求償債権の純増額が小さくなっていることがポイントです。

 

貸倒引当金については、過去の実績をある程度ならして(例えば3年とか5年とか)計上されていると推測しています。ピークを越えれば緩やかになるとは思いますが、暫くは高止まりするかもしれません。

 

 

 

 

3.同業他社との比較

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CASAと同業他社との比較ですが、売上規模は1位ですが、PERは一番低いです。というのも営業利益成長率がダントツで低い(笑)。そもそも数年間は減益というのもあり、株価は伸び悩んでいると思われます。

 

求償債権が来期以降も落ち着き、売上が5%程度の伸びかつ営業利益成長が10%程度確保できるなら、PERはもう少し上がってもいいんじゃないかと思っています。

 

他社のIR資料や業績を見ていて、グロースで投資するならイントラストは一番魅力的。PERは一番高いですが、成長率を加味すれば、一番成長性は高い会社だと分析しています。保証業務を横展開しながら高収益維持、さらにイントラストの財務は無借金かつ、ROEも20%~30%と文句なしのビジネスですね。

 

他社比較をしたときにいつも考えるのが、2年、3年後の株価。どの株に投資するのが正解だったか、答えあわせは楽しみですね。

 

CASAが一番期待値が低いので、今期の本決算発表後の会社の見通しに注目しています。

 

 

 

4.まとめ

 

若干長くなりましたが、まとめます。

 

良い点

①利益率が高いビジネス 営業利益率15%を超える

②家賃保証という比較的わかりやすく、今後もニーズがありそうなビジネスをしている(人口は減るが、世帯数は増加している。さらに保証人に困るひとり身の増加)

③同業他社より比較的PERが低い、しかも改善傾向にある

④経営陣も株を保有しており、株価対策はある程度期待できるのではないか

 

懸念事項(悪い点)

①有償債権の増加が本当に止まっているか(利益の改善が図られているか)

②ロックアップ解除間近

③ストックオプションが多い

④個人投資家の持ち分が多く、ファンドの大量保有は1ファンドのみ

⑤のれんも大きい

 

 

結論的には、比較的期待値が低いので、若干割安だと思いますが、大株主の意向次第(ロックアップ解除)で株価自体はどうにでもなりそうなので、本決算後、会社がどういった方針を打ち出すかをしっかり見極めたいと思います。

 

 

投資したい水準の株が少なくて、新規投資は難しい状況ですね。

投資は自己判断で、また数値についてはご自身でご確認お願いします。

※1~※3 目論見書より