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JR九州(9142)と西日本鉄道(9031)の比較について

IPO(新規公開株) 個別銘柄
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こんにちは、せみけんです。

 

いよいよJR九州の上場を控え、今更感もありますが、西日本鉄道とちょっと比較してみたいと思います。

 

1.西日本鉄道

2.JR九州と西日本鉄道の比較

3.結論

 

1.西日本鉄道

 

九州ってほんと良いところですよね。今年もIRの関係で福岡に一度行きましたが、ご飯美味しいし、人もいい人が多いので、めっちゃ落ち着きます。

 

九州は、諸外国にも近いし、特に福岡は人口増加もあって、伸びると思ってます。密かに九州の会社で投資先をいつも探しています。

 

西日本鉄道は、民間の会社ですが、規模も大きく、JR九州と比較できそうなのでちょっと見てみましょう。

 

 

 

天神大牟田線・太宰府線・甘木線・貝塚線(旧・宮地岳線)の4つの鉄道路線および路線バス・高速バスなどを運営するほか、国際貨物(輸出入)・不動産業・レジャーサービス業なども行っている。

 

福岡県内に留まらず日本全国、さらには海外でも事業を行っている。鉄道事業の通称は西鉄電車(にしてつでんしゃ)、バス事業の通称は西鉄バス(にしてつバス)である。

 

鉄道事業の規模は民鉄業界の中でも比較的大きいことから、首都圏・中京圏・京阪神圏の三大都市圏以外の鉄道会社としては唯一大手私鉄の中に含まれる。


1908年創業の九州電気軌道が前身で、2008年に100周年を迎えた(傍系の博多湾鉄道汽船は1900年創業)。

 

かつては福岡市内線や北九州線などといった路面電車も有していたが、(事実上の)全面廃止を受けて、都市間高速電車として発展を続けていた大牟田線(現在の天神大牟田線)にその中心がシフトした。

 

現在は同路線が鉄道・バス部門における大動脈を担っており、利益捻出の柱ともなっている。(引用元:Wikipedia)

 

「鉄道事業の規模は民鉄業界の中でも比較的大きいことから、首都圏・中京圏・京阪神圏の三大都市圏以外の鉄道会社としては唯一大手私鉄の中に含まれる。」

 

この情報知らなかった。西鉄って大手だったんですね。確かに事業規模は大きい。

 

収益構造なんですが、JR九州と同じく運輸業の占める割合は比較的低く、不動産、流通、物流で収益を稼いでいる会社です。

 

運輸業の占める割合は、20%程度。

 

営業収益(売上)の状況を確認してください。

約3,600億円ほどの営業収益でここ数年きていますが、訪日外国人等の影響もあり、じりじり営業収益は増回しています。

 

バランスよく稼いでいる会社といった印象でしょうか。

 

それにしても3,600億円の売上って、確かに大手の一角というだけはあります。JR九州が約3,700億円なので、ほぼ同額なんですね。

 

営業収益16年3月期15年3月期増減
運輸業 86,652 83,770 3.4
不動産業 56,296 58,288 △3.4
流通業 80,825 79,297 1.9
物流業 86,120 89,001 △3.2
レジャー・サービス業 38,772 38,301 1.2
348,667 348,659 0
その他 47,647 52,561 △9.3
調整額 △34,849 △37,697
連結 361,465 363,523 △0.6

(第176期:有価証券報告書より作成)

 

 

今度は利益の方を見てみます。

平成28年3月期の営業利益で230億円ほど。

 

営業利益16年3月期15年3月期増減
運輸業 7,251 4,169 73.9
不動産業 10,096 9,268 8.9
流通業 1,073 303 253.7
物流業 2,468 2,197 12.3
レジャー・サービス業 1,440 1,615 △10.8
22,330 17,553 27.2
その他 903 1,643 △45.0
調整額 108 △746
連結 23,342 18,451 26.5

 (第176期:有価証券報告書より作成)

 

運輸業も動力費の減と訪日外国人の影響等により大幅に増加。西鉄の場合は、バス事業の方が、運輸業に占める割合が大きいですが、好調なようです。

 

不動産業は、賃貸収入が伸びているようで、増益。ただしマンション事業は販売戸数も減っており、苦戦。

 

博多の不動産も仕入れ(地価)も上昇しており若干苦戦でしょうか。

 

流通業、物流業が好調なこともあり、全体的には増収増益ですが、今期(2017年3月期)は減収減益予定です。建築費、人件費が増加する可能性が高いとみているようです。

 

(2017年3月期の見通し)
 国内経済の見通しは、雇用・所得環境の改善傾向等により、回復基調の継続が期待されているものの、建築費等の高止まりや労働力不足に加え、新興国等の経済減速の影響、また、平成28年熊本地震の経済に与える影響が懸念されます。


 このような状況の中、「2.経営方針(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題」に記載しています各施策を講じ、業績の向上に努めてまいります。


 平成29年3月期の業績予想につきましては、営業収益3,718億円、営業利益170億円、経常利益160億円、親会社株主に帰属する当期純利益97億円を見込んでいます。(平成28年3月期 決算短信より)

 

2.JR九州と西日本鉄道の比較

 

事業の内容でみると、西日本鉄道は多角化されているという点。

①運輸、②不動産、③流通、④物流、⑤レジャー・サービス

①運輸は、23%程度しかなく、全体的に満遍なく営業収益としては稼いでいます。

 

利益は、不動産が一番多く、その次に運輸という利益の構造。

 

一方、JR九州は、①運輸、②建設、③駅ビル・不動産、④流通・外食となっています。ほかJR(東日本、東海、西日本)とは劣るのですが、運輸が47%程度と半分は運輸で営業収益を稼いでいる会社。不動産は、15%程度の営業収益しかありません。

 

ただ、利益面では、不動産が40%と一番稼いでいます。営業利益でみても200億円稼いでおり、EBITDAでも40%は不動産です。駅ビル・不動産のセグメントの詳細が不明なのでなんとも言えないのですが、賃貸不動産も販売不動産もかなり伸びている様子。

 

ホームページを見ると、JR九州の子会社は平成27年、580戸のマンションを販売しており、九州で一番の供給戸数。このマンション販売の部分は市況の影響を受けやすいため、今後については注意が必要。一方で、西鉄もマンションの販売戸数は、390戸ですが、戸建も売っており、こちらも景気の影響は大きく受けそうな会社です。

 

リスクはそれぞれあるものの、賃貸不動産も好立地で保有しているJR九州は魅力的に見えます。不動産は立地が一番だと考えていますが、その点、JRは払い下げで良い土地をたくさん保有しているのは魅力。

 

あくまで個人的な考えですが、やはりJRは好立地な場所を確保できているため、販売不動産、賃貸不動産ともに有利だと考えています。

 

 

西日本鉄道

 改めて、数値で決算等を確認。

西日本鉄道平成29年3月期平成28年3月期
営業収益 3600 3614
経常収益 160 225
EBITDA 328 426
当期純利益 97 151
一株利益 24.6 38.5

※(単位:億円 一株利益のみ円)

 

今期減収減益でみているので、評価が難しいですが、2015年に倍になった株価は、半値近くに戻っています。

 

時価総額で、1900億円程度(2016年10月21日時点)。

 

EV/EBITDAで考えると10倍程度です。

 

一方のJR九州です。

 

JR九州平成29年3月期平成28年3月期
営業収益 3,788 3,779
経常収益 535 320
EBITDA 670 691
当期純利益 382 -4,330
一株利益 238.7 -2,706

※(単位:億円 一株利益のみ円)

 

同等の営業収益にも関わらず、経常利益は大きく差がついています。設備投資の会社なので特殊要因も多いと思いますが、EBITDAで考えても倍以上、JR九州の方が多い。

 

JR九州の決算書を読むと平成28年3月期に、減損含め損となる項目はしっかり処理しているようです。

 

EV/EBITDAでみると、7.2倍となります。

 

JR九州が、有利子負債も少ないことや営業利益が比較的堅調なことから、EV/EBITDAで考慮するとJR九州がかなり割安に見えます。賃貸等不動産の時価でみても、JR九州には、西日本鉄道の2倍程度の含み益があります。

 

3.結論

西日本鉄道→2016年10月21日の株価491円なら投資しない

JR九州→2,600円なら欲しい 

 

この2社を比較した時、指標面ではJR九州が安く見えます。そういった点では売出価格は妥当な線かな。

 

 西日本鉄道JR九州
株価 491 2600
時価総額 1948 4160
PER 20 11
PBR 1.3 1.3
ROE 6.6 11.8
EV/EBITDA 10 7
配当 7 70
配当利回り 1.4% 2.7%

 

時価総額で2倍ほど、売上規模は同等。

 

PERなどで見ると、一時要因が大きいためPERは低く見えますがその点を割り引いてもJR九州の方が割安。

 

PBRで見ても、巨額減損後でこの程度ならJR九州には賃貸不動産の含みもあり、資産的にも割安じゃないかなと。配当利回りもそこそこあるので良い印象。

 

西日本鉄道との比較ならJR九州の買い(2600円なら!)で問題なさそうだと思います。

 

最後に、以前してみたJR各社との比較です。

仮に、JR九州が3,000円の株価だとした場合の比較なんですが、参考程度に。

 

 

証券コード9020902290219142
社名 JR東 JR東海 JR西 JR九州
時価総額 (億円) 34,723 35,195 11,256 4,800
PER 12.70 9.10 10.60 12.57
PBR 1.41 1.40 1.26 1.57
ROE 10.40 15.60 10.20 12.82
自己資本比率 (%) 32.90 45.90 32.00 49.30
配当利回り (%) 1.46 0.76 2.41 2.88

  ※2016年8月29日時点の株価をもとに計算 

JR九州は3,000円をもとに計算 

 

JR各社との比較だと、時価総額が大きく違うので難しいのですが、ある程度九州プレミアムがついたとしても、3,000円を超えてくると割安感はなくなってきます。 

 

西日本鉄道の株価をみても、3,000円が高すぎるということはないですが、機関投資家などの需要があるかが肝でしょうか。TOPIX組入などもあり、IPOの初値は需給で、決まりますのが、JR九州の初値は、2,750円~3,000円程度で今のところ考えています。 

 

 

その後については、JR3社と西日本鉄道との比較をしつつ、不動産市況に影響を受ける企業となりそうです。 10月25日の上場日を楽しみにしています。それでは!    semiken.hatenablog.com  semiken.hatenablog.com