【投資本】「本当にいい会社」が一目でわかる有価証券報告書の読み方 ― 決算書だけではわからない「儲かる仕組み」はココを見る!

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こんにちは、せみけんです。

投資先ってどうやって選びますか? 永遠の課題ですが、有価証券報告書(有報)を読んで、理解でき、お金が残るビジネスに投資するようにこころがけています。

 

投資が難しいのは、会社の中にいるわけではないので、ビジネスの価値がわかりにくいところです。自分の勤めている業界なら少しは理解も早いかもしれませんが、本質のところは非常に見えにくいと思います。

 

有報を眺めていると、ステークホルダーの誰がお金を得られるのかも少しは見えてくると思います。社長を含めた経営者なのか、従業員なのか、株主なのか、そういったどこにお金が流れていくかを考えています。

 

また、有報には。投資先のビジネスの強みが隠れていると思いますが、分からないことはIR担当に電話かメールして聞きます。日頃からBS、PL、CFを眺めていると利益でているのに、現金が残らない体質の会社だったり、いろんな会社があることがとても面白いです。

 

本日のお題は、そんな有価証券報告書の読み方についての本のご紹介。ストーリー仕立てで読みやすいと思います。どういった視点で有報を読むかどうかのヒントにするには良い一冊だと思います。

 

1.目次

2.嘘つき企業はこうして暴ける

 

1.目次

≪仕事編≫
■第1章:売上を伸ばすための企業リサーチ術
~マクドナルドは安いから売れるのではない
・なぜあの会社は不況でも増収増益なのか
■第2章:営業マンのための有報活用法
~なぜ、ぐるなびは理想的なクライアントなのか
・断られない営業先の選び方
■第3章:ダマされないための有報速読術
~嘘つき企業はこうして暴ける
・粉飾決算の見抜き方


≪投資編≫
■第4章:不動産投資で儲けるためには
~なぜ多くの人は不動産投資で失敗するのに、住友不動産はボロ儲けなのか
・不動産投資で成功するためのポイント
■第5章:株式投資で儲けるためには
~なぜ投資をするなら武田薬品なのか
・株式投資に大事なことはすべて有報に書いてある


≪起業編≫
■第6章:フランチャイズで儲けるためには
~なぜ小さな定食屋がグローバル企業に急成長できたのか
・フランチャイズは思うほど楽ではない
■第7章: ITビジネスで儲けるためには
~なぜミクシィを始めたら2年半で上場できたのか
・なぜ起業するならITが一番いいのか
■第8章:なぜ会社を上場させたら億万長者になれるのか
~なぜディズニーシーはディズニーランドの18年後にオープンしたのか
・なぜあの社長は役員報酬をもらわなくても大儲けなのか

 

 

2.嘘つき企業はこうして暴ける

 

PLで利益がでていても、BS上には売掛金がのっていて、実は粉飾だったなんてことがあります。この本ではエフオーアイが例としてでていますが、この会社は売上を架空計上していました。

 

有価証券報告書に記載されている2009年3月期売上高は118億円としていたが、実際は2億円程度であったことが2010年5月中旬に判明。実際に商品は殆ど売れておらず、倉庫に在庫が積まれていたという。


粉飾の手口は出資ファンドからの出資金を簿外に移した後で製品の売上金として計上する、つまりは海外から受注があったように見せ掛けて売上高を水増ししたり、[1]架空の仕入先に代金を振り込み、架空の売却先からの受注があったように装い入金させるなどの手口で架空の売上を計上。[2]


上場審査時の粉飾決算が明らかになったのは初。また、新規上場から上場廃止までの7ヶ月という期間は、従来の最短記録であったモリモト(東証二部、2008年、民事再生法申請)の10ヶ月を下回る過去最短であった。(引用元:Wikipedia)

 

上場から7か月で、上場廃止となったエフオーアイです。上場審査は比較的厳しいのですが、海外に販売先があったこともあり、見抜けなかったようです。

 

売上の2年近い、売掛金が計上されており、BSの異常な感じはありますが、これでよく監査通ったなという感じです。急成長していることや、半導体製造装置といった商品を扱っていることにより回収に時間がかかるなどといっていたのでしょう。

 

売上も118億円が実態は2億円とここまで思い切ってやるのも、逆に凄いです。

これを会計処理で示すとこんな感じです。

 

①売上が計上(BSには売掛金が計上)

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②-A  売掛金を現金として回収(本来の流れ)

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③-B  エフオーアイ

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投資家や債権者をだましていることは言語道断ですが、エフオーアイ自身も実は、首が閉まってきます。というのも、こういった売掛金の過大計上をしていると、会計上利益はでている(虚偽ですが)ので、法人税等の支払いがやってくるからです。

 

当時のエフオーアイの決算書を見ると、118億円の売上で税引き前当期純利益14億円、法人税9億円となっています。売上が本当は2億円しかないのに、9億円も法人税が発生する事態になってしまいます。

 

こんなすぐにバレそうなことをやってた話がたった数年前の話なんですね。利益は意見、現金は事実という格言もあり、PLはある程度恣意的に操作できてしまいますが、現金があるかないかは事実です。

 

3章のダマされないための有報速読術には、このあたりのことが詳しく書いてあります。本書にある言葉ですが、「粉飾はゆがみを伴う」とあり、これはその通りです。

 

粉飾決算をすると最終的に貸借対照表(BS)の資産の部でゆがみが生じることが多いんだ。たとえば、エフオーアイのように架空計上した場合、売上代金は現金として回収されないので、売掛金が妙に膨らむ。

 

こんな感じで有報を読むヒントを与えてくれています。

 

 

売掛金も注意してみていますが、虚偽とは言わないものの意外とお金が残らないビジネスやっている会社が多いと思います。

 

理想の会社は、最終的に現金が残る会社なのかどうかが一番の肝だと思っています。営業CF-投資CFは大きくプラスとなっていて、投資家にリターンを返せる余力がある会社ですね。