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コメダ(3543)の決算短信について

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こんにちは、せみけんです。

2016年7月1日の相場も始り、年で言うと後半がスタートです。

6月27日から始まった今週の相場は、5連騰と強い展開でした。

Brexitとは一体なんだったのかと思うような展開ですが、6月24日に1,300円下落したことを考えると、今週の戻りは650円程度と半値戻しなので、まだまだ強い展開とはいいづらいです。

 

コメダの決算書を読んで感じたところをまとめてみます。

私は株式を保有していないので正直に思ったところをメモしておきます。また、投資を勧めるためのものではなく、誤っているかもしれませんのでご自身で情報については頂くようお願いいたします。

 

https://www.release.tdnet.info/inbs/140120160629437802.pdf

 

 

1.決算概要

2.事業のリスク

3.配当と株主優待

4.社長は好印象

 

 1.決算概要

 

①前期実績(2016年2月期)

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まずは終わった期の実績確認。

コメダの記事でも解説しましたが、実績ベースではPER20.8倍です。(公募価格1,960円に基づく。)売上、営業利益の伸び等はなかなか良い印象です。

 

以下、私の過去記事ですが、のれんについては取り扱いが難しく、考慮すると相当に割高となってしまいますが、この会社についてはここが大きなリスクだという認識は持っておいた方がよいでしょう。

 

のれんについて

 

目論見書を読むと、IFRS基準になっているため、のれんの償却がなされていません。

日本基準で計算された過去のPLを見ると20億円ほど償却していたので、今期も日本基準で開示されていれば20億円ほど、押し下げられている可能性はありますね。

 

ざっくり、当期純利益が40%割り引かれた場合は、41億円×60%で、EPS56円程度となります。そうすると、売出価格1,960円から考慮するとPER35倍と、うーん、、、と悩む水準まで上がってしまいますね。

 

飲食業と評価すれば、勿論高すぎるPERですが、営業利益率が高いフランチャイズビジネスと考え、しかも拡大余地がまだあると考えれば納得できなくもないです。

 

以下、連結包括利益計算書に対する調整を確認してみました。やはりのれんの影響が大きいですね。BS見ると571億円の資産のうち、383億円がのれんです。直営店が少ない分BSは非常に身軽ですが、そうすると尚更383億円ののれんは巨額にみえます。

 

決算期に行う減損テストには少しひやひやするかもしれません。383億円ののれんですからね。このBSから考えると何とも言えないアキレス腱を抱えたまま上場ですね。

 

②今期予定(2017年2月期)

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(成長率)

売上高 13.2%→9.4%の上昇と伸びが鈍化しています。

営業益 10.9%→4.7%の上昇とこちらも鈍化。

最終益 28.1%→8.3%の上昇とこちらも鈍化。

 

成長率としては鈍化が見受けられますが、少し慎重な予想とも受け取れます。このあたりは次の決算発表で分かるのでその時に確認。

 

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(※1)

売上の方を確認してみると、前期78店舗の増だった新規店舗が76店舗と同じ水準を計画しているようです。前期の売上が、26億円増収だったのが今期は20億円増収と少し金額ベースでも落ちており、成長率でみると13.2%→9.4%と鈍化しているようにも思えます。

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(※2)

 

683店舗から76店舗増加なので、2017年2月末には759店舗になる予定ですね。出店余地も限られてくるため、順調とはいえ、予想以上の増収を見込むのは難しいかもしれません。勿論既存店ベースで増収も考えているでしょうから、既存店売上が伸びれば伸びしろはあります。

 

営業益について

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(※3)

 

売上原価について、前期に大きな設備投資をしているため減価償却費の増加があるため営業益が押し下げられているようです。減価償却費自体は毎期影響しますが、今後1,000店舗を目指した拡大には必要な設備投資ですので、仕方のないところ。

 

減価償却はそれなりに影響があるので営業利益2桁成長は難しいかもしれません。ただしコーヒーや小麦の価格は、2015年と比較して相対的に安いところはプラスになるかもしれません。(足元、コーヒー生豆は少し上昇気味)

 

また輸入している会社なので円高はプラスに働く可能性はあります。デリバティブでヘッジしていますが、割合までは分からないところなのでちょっと期待といった感じです。本業とは関係のない話ではあるのであくまで「おまけ」ですが、次の決算発表でどういった数字がでてくるか楽しみです。

 

2.事業のリスク

この部分は会社がリスクと考えている部分で、一度目を通した方がいいと思います。25項目もあるのでちょっと大変ですが、気になった個所をあげてみます

 

①原材料の価格リスク

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(※4)

 

コーヒー生豆の値段は実はものすごく変動が大きいです。ある程度先物を予約していますが、高騰した場合は、相当影響が大きいです。

豆の値段が上がっても、お店で出す値段は簡単には変えられないため、利益の出方は豆の値段次第のところもあります。

 

②のれんのリスク

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(※5)

 

のれんのことはリスクであると書かれています。IFRSでの開示なので、減損として出るときは大赤字となるリスクも覚えておきましょう。

 

③人材のリスク

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(※6)

 

フランチャイズビジネスとはいえ、チェーン店を拡大するためには人材育成が大事です。実はコメダは研修を強化しています。これは評価できると思います。ここまで伸びたのもコメダは人を大事にしているからかもしれません。

 

展開する店舗の大半がFC店で、各店舗での接客はFCオーナーに委ねてきた同社の本部が、全社的なセンター研修を始めたのは09年だ。神奈川県のコメダ珈琲店横浜江田店の敷地内に併設した。

 

11年には大阪府大阪市に、14年2月に東京都渋谷区に研修センターを各事務所に併設したのに続き、同年4月に福岡県福岡市(コメダ珈琲店九大学研都市店)、15年1月には佐賀県鳥栖市(コメダ珈琲店鳥栖弥生が丘店)にも開設した。福岡市と鳥栖市の2カ所は直営店への併設で、昨年から一段と研修拠点を充実させたのだ。

 

研修は期間も長い。センター研修では9時から17時までで、1時間の休憩以外の時間でコメダの理念や衛生管理、調理基礎、基本オペレーションなどを8日間かけて学ばせる。従業員役・お客様役に扮してのロールプレイングや、サンドイッチなどの調理実習も行う。研修メニュー修了後は検定を行い、合格しないと次の「入店研修」に進めず、再検定を受講する。

 

 その後の入店研修は、直営の各店舗で実地研修(シフト制の交代勤務で9時間拘束・1時間休憩)となり、これが54日間続く。この日程には「マネジメント検定」と「オペレーション検定」が含まれ、前者の検定に合格したら後者の検定に進み、すべて合格すると認定書が発行される。その後に各配属先に配置されることになる。

 

 大手競合から転職した社員は、「前職は研修期間が3週間だったので、コメダの54日間(8週間弱)は『ここまで時間をかけるのか』と驚きました」と語る。

(引用元:http://news.livedoor.com/article/detail/10975810/

 

3.配当と株主優待

配当が半期25円、1年で50円となる予定です。

これは、最低単元の1,960円×100株保有していると、年間5,000円(50円×100株)貰える予定とのことですね。

これだけ見ると配当利回りが2.5%なので、株価が下がらなければ、結構いい配当だと思います。

 

これは意外な印象でした。フランチャイズビジネスなため、キャッシュフローはとても良く、会社にお金を残す必要があまりありません。研修や工場等の設備投資は必要ですが、これを考慮しても会社は配当する原資があるということですね。

配当が下がらないならという前提条件付ですが、なかなか太っ腹な印象でした。

 

さらに株主優待もあります。

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(※7)

 

配当5,000円と優待2,400円を合わせると年間7,400円貰えるので、1,960円の株価で計算すると約3.8%の利回りでなかなか悪くないですね。もっと良い株もありますが、使える優待ですし、配当も悪くないのでIPOで当たっていたら保有する感じでしょうか。

 

ただ、私は株主ではないので今の株価で買いたいかというと微妙な感じです。下がってきたら100株だけ株主になって優待を楽しみたいというのが正直な印象。ただ決算次第ですが、業績自体は悪くないと思いますし、減損リスクが気になりますが、フランチャイズビジネスとしては優秀だと思うので応援はしたいと思います。

 

株価は、2016年7月1日終値 1,966円とほぼ売出価格と同じです。市場も評価しづらいところで売り方と買い方が拮抗。私と同じように優待が欲しい人は、下で待ってるし、かといって1,960円を超えたところでは、IPO当選者が利食いたいとそんなことが現れた株価でしょうかね。

 

円高とコーヒー豆、小麦安で予想よりは利益がでるかもしれません。その辺はヘッジしている割合が大きいはすなので、期待しすぎるとギャンブルですが、今期の決算は楽しみにしています。(デリバティブは、掛け方によっては逆に効く可能性もありますので、期待しすぎてはいけません。)

 

4.社長は好印象

社長がなかなか面白いと紹介されていましたので引用させていただきます。銀行出身と聞いていたのですが、アルバイトの話から感じたのは商売人というイメージです。以下の話を読んで、なかなか面白い会社だと好印象をもちました。

 

臼井社長の経歴はユニークだ。空軍パイロットに憧れて防衛大学に進学したが、病気で中退して一橋大学に進路を変え、卒業後は三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)で入行総代も務めた。その後ゲームメーカーのセガ(現セガゲームス)に転職し、ベンチャーキャピタル、ナイキ、マクドナルドのCOO(最高執行責任者)を歴任し、セガに戻って社長に就任。さらにグルーポン東アジア統括副社長を経てコメダに転じた。

 

 経歴が示すように、官僚タイプというより現場主義だ。マクドナルドでもコメダでも入社前は立場を隠して、各店舗でアルバイトとして働いた。今でも毎週木曜日の朝6時から9時までは、コメダ本社社屋の1階にあるコメダ珈琲店葵店で自らコーヒーを淹れて来店客に提供している。

 

臼井氏に取材を依頼した際の面白いエピソードがある。週末に同氏が取材に応じる場所として自宅近くのFC店を予約しようとしたところ、「週末は一段と混むので座席の予約はご遠慮ください」と丁重に断られたという。結局、別の直営店で取材したが「社長よりも客が大事」なのは、お客様第一の姿勢として健全といえよう。

 

 来年には上場も海外展開も視野に入れている同社だが、さらなる成長のカギは人材力にある。もちろん、人材力とはFC店のオーナーやアルバイトの店舗スタッフも含めての話だ。コメダの接客を評価する声は多いが、結局「ブランドの興廃は自らの中にある」のだ。(引用元:http://news.livedoor.com/article/detail/10975810/

 

 


※1、※3~※6は、引用元:決算短信

※2、引用元:目論見書

※7、コメダHPより