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日本の不動産市況(住宅着工件数、マンション契約率)と世界の不動産市況を見て考えていること (2016年5月時点)

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こんにちは、せみけんです。

本日のお題は、不動産市況について考えてみます。

リーマンショックから長い間右肩あがりで成長してきた日本の不動産市場ですが、今後どうなるのでしょうか。いろいろデータを集めたので考えてみたいと思います。個人的な私見ですので、甘い部分があるかもしれませんがご容赦ください。

 

1.住宅着工件数

2.マンション(首都圏)契約率と販売価格について

3.世界の不動産市況

 

 

1.住宅着工件数

 

不動産について、建設と販売と両面を確認を確認したいと思います。

まずは、建設状況なんですが、住宅着工件数を確認します。

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 (参考:国土交通省 住宅着工件数)

 

国土交通省が28日発表した3月の建築着工統計調査によると、新設住宅着工戸数は前年同月比8.4%増の7万5744戸となり、3カ月連続で増えた。QUICKがまとめた市場予想(1.3%減)に反して増加した。大規模物件の着工でマンションが大きく伸び、持ち家や貸家も増えた。

(引用元:2016年4月28日付日本経済新聞)

 

意外と住宅着工件数が強い印象です。市場予想は減少と見ていたのですが、2016年3月の住宅着工件数は8.4%増と強い結果となりました。2014年は消費増税の影響で暫く停滞していたのですが、2015年3月ごろから徐々に前年対比増となっています。2016年に入り3ヵ月連続で、前年比増となっており、着工件数から見ると住宅市況は悪くない印象です。

 

特にマンションは非常に強い伸びを示しています。着工するまで時間がかかり、また総戸数が大きいためマンションのグラフはデコボコしてますが、まだまだ建設側は活況なようです。 

 

大まかなマンションの建設の流れですが以下の通りです。

建設決定から完成までは、2年~2年半程度必要となります。

①建設決定

②着工(①→②半年から1年)

③販売開始(②→③半年程度)

④完成(③→④10か月前後)

f:id:semiken:20160519145022j:plain(参考:国土交通省 住宅着工件数)

 

 

 

2.マンション(首都圏)契約率と販売価格について

着工側(建設側)は、悪くない印象ですが販売側はどうでしょうか。着工後、暫くすると販売を開始します。さきほども書きましたが、だいたい着工から半年前後でしょうか。

 

実は以下の通り、契約率は悪化傾向です。2014年、2015年が比較的好調だっただけにかなり悪化していると思います。

 

好調といわれている70%を超えた月は2月しかなく、あまり芳しくないというのが現状です。(以下グラフ、オレンジの箇所です。)

 

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(データ引用元:不動産経済研究所)

 

 

土地、建設資材、人件費が高騰しており、販売単価が上昇しています。平均販売価格5,500万円を超えており、なかなか一般人には手の出る価格ではなくなっています。

 

青色のグラフが2014年で、オレンジのグラフが2016年です。ここ2年で約1,000万円程度上昇しており、あまりにも急激な上昇です。ほとんどの人が賃金の上昇を意識していない中、契約率が悪くなるのも仕方ありません。

 

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(データ引用元:不動産経済研究所)

 

 

3.世界の不動産市況

これだけ低成長と言われている中で、日本の不動産市況は暫くの間活況でした。これは世界中で起こっている動きで、ロンドン、ニューヨークは顕著です。私もマンハッタンにいたことがあるのですが、とても小さな部屋(1ベッドルーム)で100万ドル以上(1億円)以上なんてザラでした。不動産屋もとても強気でしたね。今までは、新興国のマネーが世界中の不動産を買いまくってきました。

 

中国、ロシア、中東のオイルマネーがとにかく買いまくっていたので、世界中のGDP成長が低くても、異常なほど不動産価格は上昇してきました。特にロンドンの不動産価格上昇のことはよくニュースになっていますが、現地の人がロンドンの不動産に手が出なくなっています。

 

東京も一般人では買えないという同じ現象が起こっているのではないでしょうか。今までは中国マネーと相続対策のマネーがかなり高くても購入してくれていましたが、契約率の動向を見るとちょっと風向きが変わってきている気がします。

 

2015年CBRE発表のデータですが、ロンドン、ニューヨーク、東京はずっと上昇が続いていました。

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(Average Property Price £psf)

 

また、年間上昇率の方をみても、世界の主要都市まで不動産価格が上昇を続けており、ロンドンの近くにあるダブリンは、1年で20%以上も上昇しています。

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(Average Annual house Price、引用元:Global living A city by city guide)

 

リーマンショックの後、世界中の金融緩和で不動産市場ではずっとバブルの状態が続いていると考えています。特に中国のマネーは注意が必要だと考えています。

 

何故そう考えているかというと中国はGDPで世界第2位にも拘わらず、統計情報がほとんど信用されていないからです。GDPも実は年率2%程度ではないかということも言われています。つまりずっと無理して需要を作り続け、統計も操作し、バブル状態を生み出している可能性があるということです。

 

テレビ等でよく中国の誰もいない巨大都市を見たことがあると思います。あのように無理して建築してもGDPは伸びず、将来の負債になる可能性が高いです。

 

不動産の上昇率を見ても、上海や北京が1年間に10%以上上昇しており、本当にそれほど価値があるのかは疑わしく、バブルを無理やり作り続けているのじゃないか考えています。

 

そうやって中国の不動産で儲けた人や元々中国の役人が、金持ちになり、国外へ資産を持ち出すために世界の不動産を買っているんじゃないかと思っています。

 

つまり、中国はバブルを輸出しており、世界の不動産バブルを手助けしていると考えています。

 

この中国マネーの流れが止まった時に、世界の不動産はぱたっと売れなくなるんじゃないでしょうか。そもそも、ロンドンもニューヨークも東京も現地の人は、手が届かない値段になっているからです。しかも、首都圏のマンションの契約率をみても、既にその動きはでているんじゃないかと思っています。

 

株式投資に話を移すと、不動産大手の会社は、賃貸業ももっており自己資本も厚いですが、マンションデベロッパーの動向には注意が必要だと思っています。昨年までは利益がでていたものの、契約率の推移から見ると徐々にマンションが売れなくなる可能性があるからです。

 

マイナス金利の影響で、住宅ローンは少しは下がるかもしれませんが、需要はそれほど伸びないとも考えています。トレンドとしては、高いマンションから戸建へ流れている動きもあり、2016年はマンションデベロッパーは相当苦戦するのではと思っています。

 

特に利益は出ており、PERも一見安く見えるが、実は営業CFは赤字になっている会社などには注意が必要かもしれません。BS上の在庫の動きにも要注意です。

 

ここまで日本と世界の不動産市況を見てきましたが、2016年は米国の金利が上昇する可能性もあり、世界の不動産市況には注意が必要だと思います。不動産を扱っている会社の株価は敏感に反応する可能性が高いので、そのあたりに注意しておきます。